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2015年3月27日 (金)

疑惑は晴れようとも 著河野和義

       

1994年オウム真理教による松本サリン事件の最大の被害者の河野さんの手記です。

長野県警によるえん罪。本人や奥様もサリンの毒によって苦しめられている最中に犯人扱いされた河野さん。

奥様は意識不明の重体。警察の執拗な取り調べ、そしてマスコミの無責任きわまりない誤報道、そのマスコミに踊らされた正義を振りかざす市民による嫌がらせ。

あとがきで河野さんは、人には社会的な死もあることを、松本サリン事件でより知った。と言います。

私達家族は肉体的死と社会的死を同時につきつけられた。この一言につきると思います。

しかし被害者である河野さんは、元教団員や教団開祖の子供というだけで、社会的差別がまかり通っている。ことを危惧されています。

自分が苦しいときも犯人の家族のことも忘れてない方なのです。

本書は、どこにでもあるような一家族が、突然のサリン事件によって警察やマスコミ、世間から苦しめられ、それを家族と共に立ち向かった貴重な記録です。

その後、河野さんはえん罪やマスコミ報道のあり方などについての講演などにより訴える活動をされていらっしゃるのですが、えん罪事件はいっこうになくならないし、マスコミによる報道被害もますます増えているように思えます。

というより、ネットの社会的攻撃は度を超えてきているのではないでしょうか。

日本人全員に読んで欲しい一冊です。

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