« 好きなことをして生きる。 | トップページ | コーヒーや緑茶、1日数杯で長寿効果 »

2015年8月 7日 (金)

暗渠の宿 西村賢太著

劇薬といった形容詞が似合う私小説。

これだけ己の恥部をさらしている私小説はいままで読んだことがありません。

どこまでがノンフィクションなのかがわかりませんが、著者のダメさぶりに少し共感できてしまう私。(笑)

主人公の男性は破滅型タイプの性格のようで、どこか気が弱くて破滅できない人でもあり、
まわりを振り回す自己中心の執着気質。

言ってみれば迷惑者。

安酒、買春、日雇い労働。

宝くじでも当たらない限り一生そのループから抜け出せないはずの男が芥川受賞作家となるのだから、ジャパニーズドリーム版と言っても過言ではありません。

大正時代の小説家に異常なまで傾倒するのも執着気質のなせる技。

そこから文学が生まれ、芥川賞の受賞となっているのです。

西村氏の作品の中でも、本書は読みやすい方だとおもいます。

一度呼んだら二度と忘れられない作家です。

|

« 好きなことをして生きる。 | トップページ | コーヒーや緑茶、1日数杯で長寿効果 »

映画・小説・ノンフィックション」カテゴリの記事