« モデルのような女性に多い腰痛 | トップページ | 弱者のケンカの心構え »

2015年10月16日 (金)

サバイバル! 人はズルなしで生きられるか 服部文祥著

        

日本海から上高地へ、たった独りで縦断する。持参したのは米と調味料、釣り竿と雨よけタープ。

序章を読んだだけで「ああっ チキショー いいな~」。

読む前からイメージがふくらみ続けすでに虜状態。

登山道は避け、山や渓谷を超えて、山菜を採り、岩魚を釣り、焚き火で調理して山で独り寝る。

山で独りで寝るって怖いんです。しかもテントなしでしょ。私も放浪キャンパーだったこともあるので、山で寝る怖さの1%ぐらいは知っています。

著者が追い求めているのは、自分自身と向き合い、そして自分を深く掘り下げてみること。

そんな精神的冒険を求めて自然の中でサバイバルをしているようにも思えます。

著者の服部文祥さんは、ただの冒険家ではなく文章家でもあります。

国立公園の保護地区でギョウジャニンニクを採り(御法度です)、登山道で見られたおばちゃん達に、おすそわけと称して共犯者にしてしまおうとするしたたかさと、ついでに何か加工食品をもらおうとするあつかましさもあり、それを素直に公表する正直さもある人。

けっきょくおばちゃん達は共犯者になってくれなかったけど、あるおばさんが「あなたみたいな登山をしている若い人がいて嬉しいわ」と言ったつぶやきの言葉を嬉しく思う純粋な人でもあります。

人ごとながら私もそのおばさんの一言が読んでいて嬉しかった。

エッセイは独善的思考とユーモアがないとおもしろくない。

日本のアウトドア作家で、この二つを兼ね備えているのはカヌーツーリストの野田知佑氏ぐらいしか知りませんでしたが、服部氏は野田さんの後釜にふさわしいといえるぐらいおもしろい。

そしてなによりサバイバルに詳しい。

エッセイを読む楽しさと、生きることへの哲学を考えることと、サバイバル技術の知識を得ることのできる本書は、

う~ん、服部さん参りました。

著書全部読まさせていただきます。

|

« モデルのような女性に多い腰痛 | トップページ | 弱者のケンカの心構え »

映画・小説・ノンフィックション」カテゴリの記事